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車掌室

車掌の乗務日誌 番外編

NHK-BS2「全駅停車!銀河鉄道999すべてみせます」のミニコーナーに出演することになり、2010年7月25日(日)に番組収録のため上京しました。諸事情により「車掌さん」のお面をかぶってのテレビ初出演レポートです。



銀河鉄道株式会社 車掌区 No.000
乗 務 日 誌 

2010年07月25日(日)   天候:晴

区長

 

主任

 

 2010年8月9日(月)〜13日(金)まで放送された、NHK-BS2「全駅停車!銀河鉄道999すべてみせます」の11日(水)分のミニコーナーに出演することになり、2010年7月25日(日)に番組収録のため上京しました。諸事情により「車掌さん」のお面をかぶってのテレビ初出演レポートです。



2010年4月23日、NHK-BSプロデューサーという方からメールが届きました。
松本先生・999の特集企画にあたってのご相談
NHK-BSのプロデューサー○○と申します。精緻なHPを拝見して感服しました。さて我々は8月に大規模な松本零士999特集企画を予定しています。そこで企画・資料提供などの面でご協力をいただけないかというご相談です。いちどメール・電話などで連絡をとらせていただけないでしょうか。なにとぞ宜しくお願い申し上げます。

 正直、最初は「私みたいな一般人が企画に協力して良いのか?」と思ったんですが、とにかく話は聞いてみようと思いまして、最初は電話でお話を聞きまして、ちょうど、4月24・25日に板橋克己展が東京・王子で開催するに辺り、25日(日)に上京することになっていましたので、個展会場の接客スペースをお借りしてお話を聞くことになりました。開催前だったかな、接客スペースの応接間を貸して頂くよう、当時「mixi板橋克己コミュニティー」管理人である風媒花さんに依頼を出してあり、使用の許可を頂いておりました。この場を借りてお礼申し上げます。で、番組製作していく中で勉強中のスタッフの方に、私だけで「銀河鉄道999」に関して話をしてしまうと、私の色に染まった「銀河鉄道999」がイメージされてしまうので、板橋さんの個展に集まっている「mixi板橋克己コミュニティー」のメンバーで手伝っているスタッフの「999ファン」を取り込もうと思っていまして、個展を取り仕切っている風媒花さんにお願いをしておきまして、ちょうど手が空いたSinさんとシアンさん夫婦と蔵さんが同席することになりました。
 まず、プロデューサーから簡単な番組企画の内容の説明を受けまして、持参した設定資料集などのムック本を見せながら説明をしたりしました。もちろん、Sinさんやシアンさんから、他の情報も提供されたり、同じ時間帯に「上信電鉄に銀河鉄道999号を走らせよう!」関係者が板橋さんと、10月17日開催の2周年記念イベントの打ち合わせをしていましたので、是非、番組内で上信電鉄の999号を紹介してもらおうと、関係者の方々と顔合わせをしたりしました。
 番組内容の予定表を見せてもらったんですが、最終日に劇場版「銀河鉄道999-ガラスのクレア-」の放送を考えていたらしいのですが、「ガラスのクレア」はすでにDVD化されていて、何らかの手段で見られるのですが、私もそうだったし、その時にいたファンの意見で、2001年に北九州博覧祭「銀河鉄道999-虹の道標-」がDVD化されていないので、もしNHKの努力で見られるのであれば是非、もう一度見たいとリクエストをしていたのはここだけの話です。そのリクエストが実現したのは、はっきり意外でした。ダメ元で何でも言ってみるものです。打ち合わせ自体は、1時間くらいだったでしょうか、番組内容や今後の打ち合わせなどを確認してプロデューサーの方とは別れました。

 その後、NHK-BSプロデューサーから正式に番組製作会社へバトンタッチ。詳細な打ち合わせや情報交換は、製作会社のディレクターと進めることになりました。

NHK BS2「銀河鉄道999」特別番組について
私どもは東京のテレビ番組の制作プロダクション、○○のスタッフで、この度、NHK-BS2放送「全駅停車!銀河鉄道999」の制作を担当することになりました。

(略)

車掌様のことは、NHK-BSプロデューサーよりご紹介をいただき、お作りになられているホームページなど拝見させていただきました。今回のシリーズ番組では、「銀河鉄道株式会社を分析・・・“鉄道”の視点から銀河鉄道999という作品を読み解く」というテーマの1日を設定します。この日の特集の中で、車掌様の作られた「時刻表」や「運行表」などを題材に「銀河鉄道の魅力」を紹介したいと考えております。

(略)

大変、お忙しいこととは存じますが、メールやお電話だけでは失礼なところも出てきてしまうと思いますので、お時間をとっていただき、お会いできれば・・・と考えた次第です。

(以下略)


 ということで、正式に取材要請が来まして、本職の関係で顔出しNGという条件でOKしました。でも、この時点で、テレビ出演ということは全く考えておりませんでした。


「銀河鉄道999」関連のサイトの推薦と関連情報の情報提供
 早速、私が把握している「銀河鉄道999」に関する施設や「銀河鉄道999サイト連合会」管理人としてのお薦め参加サイトをディレクターに紹介してみました。また、別のメールで「銀河鉄道999サイト連合会」に情報提供の依頼が来ておりまして、

この日の特集の中で、銀河鉄道999が好きすぎるあまり、こんなものを作ってしまった(例えば銀鉄の「時刻表」や「運行表」、または建設会社に就職して宇宙へと向う「線路の設計図」)あるいは、こんなことをしてしまった(家を改装して999の機関室のようにしてしまった、チャイムを押せば「ポーっ」と機関車の音が鳴る。。などなど)そんなアツい999ファンを紹介しつつ、そこまでさせてしまうこの作品の魅力を紹介したいと考えております。

 ということで、私が知っている範囲内で個人的にお勧めのサイトや999に関してはここは外せないサイトや管理人さんを紹介してみました。そのお勧めサイトは、以下の通りで番組に採用されることになり、さらに、管理人さん自身への取材や番組出演ということで話が大きくなっていきました。メール紹介文は、個人情報(本名や在住地、メールアドレス)が書かれているので、一部編集しています。

銀河鉄道999に関する情報ネタなど
さて、(銀河鉄道999サイト連合会に)参加しているサイトの中では、「銀河鉄道999」や「松本零士作品」というテーマで、イラスト専門、創作小説、百科事典的なデータベースなどいろいろな分野でサイトを運営されています。
私が推薦したいサイトをいくつか紹介します。番組を構成していく上で参考になれば幸いです。

SUUさん「My Original LEGO TRAIN Web Page」
レゴでテレビ版に登場する銀河鉄道111号〜999号を再現しているというサイトで、レゴによる銀河鉄道の商品は発売された情報は、私は知りませんので本当にオリジナルでレゴの部品を調達して再現しています。見応えあるレゴの作品です。私も実物が見たいくらいです。是非、テレビで紹介して欲しいサイトの一つです。
Team STRIKE !(チーム・ストライク!) Official Web Site
こちらのサイトは、企業のサイトですが、もう10年くらい前になりますが、ここの社長(自称:大将)である森村さんとは、長いつきあいで999やヤマトが大好きで、関連商品を作ろうとして、個人で小さな会社を立ち上げてしまった方です。
(略)
特に過去に発売された999グッズの中で、企画されたもので推薦するのは「銀河鉄道999 レールウェイコレクション」という菓子玩具とよばれるコンビニで発売された商品があります。銀河鉄道111号〜999号までの車両を全て再現して商品化しました。
執事さん「Planet Meatel」
こちらのサイトは、999には欠かせないメーテルさん専門で扱うサイトです。メーテルのセリフやイラストなどがまとめられております。管理人の執事さんとは、何度も実際にお逢いしている方で付き合いも長く、「銀河鉄道999」や松本作品にも精通しているので、「メーテルの源流を求めて」のコーナーで扱われるメーテルの謎について熱く語ってくれると勝手に思っております。
13号さん「松本零士Encyclopedia」
こちらのサイトは、おそらく個人サイトでは、一番有名でアクセス数のある情報データベースサイトです。999を初めとするニュースや松本作品、松本先生自身のニュースが一番多くサイトの名の通り、百科事典的なサイトです。
管理人さんは、私とのつきあいも長く、999を初め松本作品全般に精通していて、細かい情報まで網羅している方でお話しをするなら、ここは外したくないところです。

 執事さんや13号さんの推薦状を出しましたが、今回のテーマが「鉄道という視点からみた銀河鉄道」ということで、今回の番組には残念ですが採用されませんでした。
 
 他には、「銀河鉄道999」「松本零士」に関する施設や列車の情報も紹介しまして、上信電鉄「銀河鉄道999号」、西武鉄道「銀河鉄道999デザイン電車」、北九州モノレール「銀河鉄道999号」、肥薩おれんじ鉄道「銀河鉄道999号」を紹介し、さらに関連施設ということで、敦賀シンボルロード「松本零士のモニュメントシンボルロード」、北九州空港「観光案内所メーテルさん」、水上バス「ヒミコ」を紹介したら、ほとんど放送で紹介されていました。NHKニュース映像もありますが、映像が無かったものは、現地まで取材に行ったようです。
 廃止されてしまった北海道の「ふるさと銀河線」の999イエロー号やホワイト号も当時のニュース映像で紹介されたり、伊賀鉄道の忍者列車も紹介されていましたね。どうせなら、泉北高速鉄道の「ハッピーベアル号」も紹介できれば完璧だったかな。
 過去のイベントで1999年に東京・品川で開催された「アニメドリームトレイン1999」でC622号機が999号のヘッドマークを付けて登場したのですが、この時の写真も資料提供していて、放送時は当時のニュース映像で紹介されていました。2009年9月9日の大井川鉄道で走った999号の写真も提供していまして、これは別ネタで紹介されましたが、当時のニュース映像はNHKには無かったそうで、私が提供した写真がそのまま採用されていました。
 直接の関係は無いのですが、999号のモデル蒸気機関車がある「C622号機」や「C621号機」のある京都梅小路蒸気機関車館」も紹介しておきましたが、私が紹介したのがきっかけではなく、別の話題で取り上げられていましたね。


2010年6月27日(日) 名古屋で打ち合わせ
 そして、番組製作会社のディレクターさんたちと顔を合わせての初打ち合わせです。名古屋駅近くの「名古屋サミットホテル」の会議室を借りての打ち合わせで、私以外にも東京の板橋克己展の個展会場で、NHK-BSプロデューサーと打ち合わせしたときに同席してくれた、Sinさんとシアンさん夫婦も名古屋に来ることになり、さらに今回はテレビ版「銀河鉄道999」がメインということで、私も一目置いている友人のぷうさんも誘いまして、取材ネタにしてもらうためにポピーが当時発売した「スタートレイン」全車種を持参しての出席です。また、当時のリアルタイム世代の999ファンの話も聞きたいと言うことで、当社の常連客である、つちもとさんにも出席要請して午後から出席していただきました。
 実は、こんな感じで事前打ち合わせのメールが来ておりました。

日曜日の打ち合わせに関してなど
(略)
●おすすめエピソード
 今回、番組ではファンからの人気の高かったエピソードを30話紹介する予定です。尽きましては、参考までに車掌さん的に欠かせない話数を教えてもらえるでしょうか。30話分全てという訳ではありませんが、ある程度、数を挙げて頂けると幸いです。

●大井川鉄道の記念電車
 今回、大井川鉄道で記念電車を走らせたエピソードを紹介しようということになったのですが、NHK内に当時の映像が保存されていませんでした。NHK-BSプロデューサーから、車掌さんがこの記念電車の様子を写真で撮ったというということを聞いたのですが、映像は撮られたでしょうか。教えて頂けると幸いです。

●テレビオリジナル放映時からのファン
 今回、「昭和の銀河鉄道ブーム」といった内容のVTRも作成する予定です。それに当たり、再放送ではなくオリジナル放映時からの銀鉄ファンの方を探しております。もし、心当たりの方がいらっしゃいましたら教えて頂けますでしょうか。


 私がぷうさんとつちもとさんを誘った理由は、「テレビオリジナル放映時からのファン」ということで、いろいろなエピソードの話が出来たらと思った次第です。
 10時から昼食を挟んで16時まで、ディレクター3人と我々5人で長時間の取材を受けて、テレビ版の999をDVDで鑑賞しながらの話や当時買ってもらったLPレコードやコレクションの設定資料集など、話が盛り上がりました。おすすめエピソードの30話の紹介で、私の推薦話は、この時点でNHKの999特設サイトでは、投票が始まっていましたので上位に入るだろうと思われる話は、あえて避けまして私が個人的に好きなお話やストーリー上避けられないだろうと思われる話などを有る程度、上げておいたんですが30話以上になってしまい、絞り込むのが難しかったです。
 さらに、ぷうさんが持参した「スタートレイン」も並べてみたり、大井川鉄道で2009年9月9日に走った999号に実際に張り付けられ、オークションで落札した炭水車サイドマークを持参していきましたので、机いっぱいに広げたり、Sinさんやシアンさんの鉄道ネタの話で、取材する方も情報をまとめるのが大変だったんではないかと思います。また、別のディレクターが当時の旧国鉄が走らせたミステリートレイン999号に実際に乗車した999ファンを捜していたらしく、今回の名古屋で集まったファンは、さすがに当時は小学生前後ということで、東京まで上京したという方はいませんでした。私もそういうイベントが有ったというのは、イベント後のレポートを見て初めて知ったくらいのレベルですからね。


実は番組出演を最初は断った。
 いよいよ番組内容の詳細な方針が決まったようで、「スタートレイン」はどうやら採用されないということが決まったようで、ぷうさんの出演は見送られました。やっぱり、NHK番組なので企業商品を扱うのは難しいらしい。また、リアルタイム世代ということで、つちもとさんの当時の貴重な体験や話も見送られたらしい。ぷうさんとつちもとさんの出演が見送られたのは、理由がもう一つありまして、「全国の999ファン」という裏テーマがあったようで、愛知枠は私がいるので、他の愛知からの出演は満席ということだったようです。
 でもね、最初は本職の関係と諸事情でややこしい状態になり、ホームページ閉鎖という事態も考えられることから、テレビ出演は断っておりました。それと、二人目の出産時期がちょうどこの時期だったこともあるんですよね。テレビ出演が難しいという事情に、嫁さんが出産入院していたこともあり、子供とお留守番状態で、私も男性職員育児休暇を時間分割で取得しながらの仕事だったので上京できる状態ではありませんでした。ディレクターから夜に電話がかかってくるときも、何だかんだ忙しいときで、結局一回も一回の着信で電話を取ったことが無かったですね。
 でも、「999ファンで鉄道職員」という、今回のテーマにはぴったりで演出上欠かせない存在だったようで、制作会社の会議で私をどうやったら出演させるかという議題にまで上がっていたようです。これは別の出演者から聞いた話ですけどね。
 家族とも相談し、ディレクターから直接、嫁さんも説得し、顔は絶対に出さないということで、「お面を付ける。」ことでテレビ出演の承諾をして、収録ロケに挑んだわけです。
 そして、番組収録ロケの日程調整が始まりました。今回の収録ロケは鉄道居酒屋で座談会という演出だそうで、最初の収録日は、高市NHKアナウンサーのスケジュールが空いている日に予定されたんですが、これが7月18日に組まれたのですが、ちょうどこの日は中学校の同窓会があり、上京できないと回答したらアナウンサーのスケジュール調整が入り、他の出演者の方も再調整され、7月25日の収録となりました。私の都合がNGだったために、他の方のスケジュールが変更となったことが一番の驚きでした。ホントに・・・。きっと、編集作業も時間との戦いで大忙しだったと思います。まぁ、同窓会は欠席するつもりは無かったので、どうにもならなかったんですけどね。


7月24日(土) さぁ、番組収録ロケのために東京へ!
 二人目の子供の出産も無事終わり、退院もしたことから嫁さんの体調も大丈夫ということで、番組に登場するアイテムを持って上京するのですが、これが意外に大荷物ということで、新幹線での上京はあきらめ、10年ぶりくらいに車で東京へ向かいました。7月24日(土)の行きは中央道で高井戸経由で秋葉原へ。5時間ちょっとで到着しました。


 この炭水車のサイドマークとデフの「GE999」のマークが大きいので、これを運搬するのが大変でした。あまり曲げずに持ち運ぶというのは大変です。この二つのマークを持つと意外に重いのですよ。駐車場も収録現場である鉄道居酒屋から近い駐車場(24時間上限で3000円って安い!)に駐車して、宿泊ホテルも秋葉原駅前のワシントンホテルに宿泊しました。


前日にディレクターとSUUさんと夕食です。
 今回の999特番で私から推薦状を出して採用されたSUUさんのレゴで作った「銀河鉄道」ですが、肝心な管理人さんとは初対面なんですよね。ですので、せっかく前日入りしているということで、夕食を食べることで約束をしていました。他に座談会に出演する3人は、当日入りなのです。
 秋葉原は相変わらず人が多いですよね。こちらは人の多さに疲れてしまいます。この日は、翌日の収録準備で、SUUさんは制作会社にて「銀河鉄道」の列車をレゴで組立中で、それが終わって19時頃に夕食という段取りでしたが、なんか想定以上に時間がかかったようで、約束の時間にはかなり遅れましたが、それが逆に私には休憩時間になりました。だって、5時間以上かかって運転して東京へ来ているので、ちょうど疲れが出てきた時間だったんですよね。仮眠にはちょうどいい時間でした。
 そろそろお腹も空いてきた頃、21時過ぎていたかなぁ、電話がかかってきて、ディレクターとSUUさんが秋葉原に向かっているとのこと。こちらも出かける準備して、秋葉原ワシントンホテル前で待ち合わせ。ディレクターさんとは、名古屋で打ち合わせしているので、すぐに合流が出来ました。3人で近くのビルの居酒屋で夕食。初対面のSUUさんでしたが、そんなに気兼ねなく今回の収録に関しての話なんかを簡単にして、SUUさんとは解散しました。


収録ロケの事前打ち合わせ
 夕食が終わって、深夜10時30分過ぎ、収録現場となる居酒屋へ。実は、SUUさんのレゴの銀河鉄道111号から999号までの作品を前日搬入するためで、ついでに私が持参した大井川鉄道で走った999号の炭水車のサイドマークとデフの「GE999」ロゴも運んでもらい、私が付けるお面の最終チェック及び事前打ち合わせがあり、私も居酒屋に向かうことになっていたのでした。
 鉄道居酒屋は初体験でしたが、まぁ、本職で見たことがあるものなんかもありましたが、基本的にそんなに興味が無かったのは内緒の話です。
SUUさん撮影
 事前打ち合わせ中に、SUUさんの銀河鉄道が搬入されるのですが、収録本番で初めて見て感動するようなシーンを収録したいと言うことで、なかなか見せてくれませんでした。打ち合わせ中も私から見えないように準備していまして、ちらっと見えたりはしましたが、近くまで寄ることは出来ず翌日の楽しみとなりました。
 事前打ち合わせの最重要事項である「お面」ですが、これがなかなか貴重なお面でして、数種類の「車掌さん」のお面を作って、松本先生が選んだお面だったようです。
 松本先生公認の「車掌さんお面」だったわけです。付け心地は、「見えにくい」の一言。これは実際の放送にも使われていましたね。目線が下や横には向かないと言うか、正面しか見えないので、横を見るにしても下を見るにしても視界が狭くて、ご存じの通り、車掌さんの目玉部分は黄色だから黄色で見えるんですよ。
 事前チェックは、視界が狭くて見えにくいのは仕方がないので、大きさとベルトが問題なかったので、翌日はこれで収録が決まったと言うことで、宿泊ホテルに戻りました。この時点で、深夜12時は回っていたと思います。


7月25日(日) 収録ロケ初体験、そしてロケバスで交通公園へ
 収録ロケ当日、品川駅で10時集合でロケバスに乗車。テレビで見るあのロケバスですよ。まぁ、普通のマイクロバスだったんですけどね。車内には、NHK高市アナウンサーがすでに乗車していましたが、ここだけの話ですが、私はスタッフかと思いました。だって、普通の普段着というか私服ぽかったですもん。走り初めて気づいたんですよね。

SUUさん撮影

 収録現場に到着、全員に名札が渡されまして、ハンドルネームで統一することになりました。そして、ピンマイクが取り付けられ、いざ、交通公園へ。
 私、実は車酔いしてしまいまして、収録が始まるまで準備に時間がかかるということで、外は暑かったですが車内にいるよりはマシということで公園へ。久々に車酔いしました。調子こいて座席を最後尾に座ったのがダメだったかも知れません。

 ここからのロケは、鉄道好きな999ファンが蒸気機関車のある公園に集まるという演出からスタート。999号に関するC62があるわけでも無く、全く関係ないC50蒸気機関車ということで、さほど興味も無かったのですがね。
 ちょうど、公園の隣のグランドで少年野球をやっていたので、収録が始まると遠くから視線を感じるくらい見られているのがわかりましたが、収録は淡々と進みました。
 高市アナが私らを紹介していくのですが、台本とか無いんですよ。どんな感じで紹介するか、カメラが回る前にディレクターと少し打ち合わせしただけで、しゃべりは全てアドリブです。すごいですね、アナウンサーは。私らは何度も説明を受けましたが、いざカメラが回ると緊張して思っていたことが満足に言えなかったです。でも、放送を見たら旨く編集されているので、その辺はわかりませんけどね。

 私の紹介の時、高市アナが「車掌さんのお面」について質問してくるのですが、私も台本があったわけではないので、完全なアドリブでした。「本職の関係で顔が出せない」ということを聞かれたら言うつもりでいましたが、さらに「車掌さんは正体不明なのでこれで行こうかと思いました。」というセリフはその場で思いついたアドリブでした。その後に私の名刺を渡して名刺の裏が999のパスデザインになっているので、これを見て高市アナがリアクションをするというシーンがあったのですが、見事に放送時はカットでした。

 高市アナからの紹介される収録が終わると、参加者一人ずつ別撮りされました。その別撮りは、放送時にこんな感じに使われていました。


鉄道居酒屋LittleTGV  座談会スタート
 交通公園から鉄道居酒屋のある秋葉原に戻ると、もう人で通りはいっぱい。秋葉原に到着して、居酒屋のセッティング準備で待ちが入ったんですが、やっぱり車酔いしたので、車外で休憩して待機してました。待機といっても、通りをうろうろ歩き回って車酔いを治す感じでしたけど、とにかく暑かったし人も多かった。
 準備中と言いながら、暑いので鉄道居酒屋の店内へ入っていきまして、中では机の配置の移動や照明のセッティング、カメラの位置とかの確認など、いろいろ忙しい準備していまして、私らは昼食にしましょうということで、ロケ弁当を渡されましたが、私は車酔い真っ最中だったので、そんなに食欲も無かったのですが、準備時間で体調も戻りつつ、ロケ弁当も食べて収録に関しての最終打ち合わせという感じでディレクターと話を進めていきました。
 テレビの収録って大変だなって、今回のロケを体験して思いました。放送は30分くらいなんですが、セッティングがかなり時間がかかっていたし、スタッフでもカメラマンや高市アナ、ディレクター、プロデューサーの段取り打ち合わせしながら進めているので凄いという感じです。
SUUさん撮影
 収録は、13時頃スタートだったかな。今回のメンバーは、私が推薦状を出して番組出演が決まった、もりむらさん、SUUさん、最初の打ち合わせ時に同席してくれたシアンさんとSinさんご夫妻。そして、高市アナウンサーと私の6名で座談会がスタート。各自の「銀河鉄道999」の魅力の紹介で、私の場合は、「蒸気機関車が宇宙を飛んでいくところと、機関車が自分の意志を持って走るんですけど、機関車さんと車掌さんのやり取りとか、そういうところが楽しいですよね。」としゃべると、SUUさんは「そこが面白いですよね。」と食いつき、高市アナは、「機関車さん?」という会話をしています。どうも、「999号」と言わず「機関車さん」と言うのが興味があったようですね。

 999号は機関車と客車の列車編成をさしていますが、機関車だけだと「機関車さん」と言うのは、鉄郎くんやメーテルさん、もちろん車掌さんも呼んでいるんですよね。そういう、使い分けみたいな説明もしているのですが、放送時はカットされています・・・
 また、テーブルにノートパソコンを用意してもらっていまして、話の流れで何かを調べられるように、カンペ代わりに準備していましたが、ノートパソコンを開くことはありませんでした。ですので、座談会の最初はノートパソコンが置いてありますが、後半には机から移動させています。
 各自の「銀河鉄道999」の魅力を順番に語っていくのですが、高市アナはその話についてくるので感心しました。かなり、勉強もされたんでは無いかと思います。また、会話の間や話を繋げることがさすがプロって感じで、話をうまく進めていくのがすばらしかったです。

 次のステージがお宝自慢だったのですが、私の最初のお宝?は、「列車運行図表」というものです。鉄道会社は、駅に張ってあったりする時刻表を作る前に、列車運行図表というものを作製します。これで、列車の動きが一目でわかるもので、何時にどこを走っているか、次の駅までどれくらい時間がかかるか、「列車スジ」というものを引いてあるものです。
 当社のページで「スタートレインネットワーク&時刻表」というコンテンツがあり、出展元はメイジャー・エンタープライズ発行「映画が999倍楽しめる 松本零士監修の『銀河鉄道大時刻表』」を参考に作製した銀河鉄道の時刻表がありますが、時刻表を参考に銀河鉄道の列車運行図表を急遽、作製しました。

 これを作製したときは、当ホームページの時刻表をテレビで紹介したいという感じの打ち合わせをしていたものですから、時刻表のページもリニューアルして、ついでに鉄道会社には欠かせない列車運行図表のコンテンツを作製したわけです。ですが、この列車運行図表がお宝自慢として使うつもりは無かったんですが、ディレクターの目に留まり、収録で紹介されることになりました。でも、999号の列車運行図表はギリギリまで作っていたことはここだけの話です。
 列車運行図表は、印刷、製本は制作会社がしてくれました。最初は、巻物状態だったのですが、列車運行図表は巻物で使う物ではないので、前日の打ち合わせ時にじゃばら折りにしてもらいました。巻物の名残が端っこの黒い部分です(笑)。テレビで言っておりましたが、印刷したことが無かったので全長1.9mもあるとは、この放送で知ったのでした。
 その列車運行図表を作製するに辺り、元資料を紹介しているのですが、実際の放送では、ノートパソコンに置いてありますが、中身を開いて説明しているシーンはカットされています。途中からいきなり、大時刻表が登場しているのはそんな理由でした。

 次のお宝自慢が、2009年9月9日に大井川鉄道で走った「銀河超特急999号」の999号のデフのロゴと炭水車にあるサイドマークの本物を持参。これを持っていくために東京まで車で上京したのです。イベント時のオークションで落札したもので、我が家の家宝ですので、正直、これが紹介できて嬉しかったですね。
 SUUさんが、「これって、1/1スケールってことですよね?」と聞いてきているのですが、正直返事に困りました。大井川鉄道で走った999号には、ちょうど良いサイズなんですが、999号のモデルとなったC62の炭水車では、小さいだろうと思いながらも、「そうですね。」と答えています。即答ではなく、ちょっと返事をする前に考えていたので、同意も遅れた感じになっています。

アドバイス前
アドバイス後

 このサイドマークは、イベントを企画した鉄道部品店「ジャパレ」さんから乗車申し込みしたときに、「実は999のホームページを運営しておりまして・・・」という話になり、その後はいろいろアドバイスしたりしたんですが、そのアドバイスで設定資料やグッズ等で使用されたサイドマークに関する資料を提供したり、ヘッドマークも最初は劇場版仕様の「黒地に白文字で999」だったのが、テレビ版999号にこだわるならヘッドマークは「赤地の黄文字で999」になりますというアドバイスをしたりというエピソードをスケッチブックに写真を貼り付けて説明したりしたんですが、この説明している部分はカットされています。途中からスケッチブックが机の上に置いてあったのはそんな理由です。
 まだカットされたシーンがあります。2001年に北海道の当時の穂別町で開催された「よみがえれ汽笛!ほべつ銀河鉄道」というイベントがあり、999サイト連合会参加サイトと当社の共同企画で、「999テレカで蒸気機関車を走らせよう!」とネット上で応援をしていて、イベント当日に参加サイトのお祝いコメントを書いたメッセージを持っていくために現地に飛んだのですが、そこでは、事前打ち合わせなしで、一日臨時駅長を命ずる辞令が出ていて、スケッチブックに写真を貼り付けてイベントに参加したエピソードを紹介しているシーンも紹介しているんですが全てカットでした。

ほべつ銀河鉄道「よみがえれ!汽笛」 2001年9月14日

 後半の放送では、銀河鉄道の各列車について紹介しているシーンがあります。私の場合は、第9・10話「トレーダー分岐点(前後編)」の話で、999号がトレーダー星に到着する前に車掌さんが乗り換え案内するシーンを紹介しました。実は、名古屋の打ち合わせでも、この話をしていまして放送でも採用されることになりました。
 トレーダー星は分岐点なので、999号以外にも111号から888号まで、全種類の列車が登場していまして、全列車が登場する話は、この話だけです。鉄道好きな999ファンが一押しなお話という演出になっていますが、車掌さんの乗り換えアナウンスのシーンを放送では、実際の映像で紹介されましたが、実は「銀河鉄道999」の放送をカセットテープで録音したものを持参して、カセットテープでそのシーンを聞いているんです。だから、突然、机の上にラジカセが登場しているのは、これが理由です。

テレビ版「銀河鉄道999」を録音したカセットテープ

 重かったですよ、カセットテープは。リアルタイムや再放送を数年かけて録音したものです。当時我が家にはビデオデッキが無かったですので、カセットデッキにタイマーをセットしてテレビのイヤホン端子から録音したモノや、名古屋はフジテレビ系の東海テレビが1チャンネルなので、1〜3チャンネルの音声が受信出来るFMラジオを録音したりして、全話113話と映画版を録音し、カセットテープに各2話ずつ録音してあり、全部で60巻くらいになるかな。結局、ロケで使用されたのは、トレーダー分岐点が録音されているカセットテープだけでした。

 最後にsuuさんからサプライズなお土産がありまして、レゴで作った「戦士の銃」が4丁が登場しました。銀河鉄道の列車も凄かったけど、戦士の銃も凄かったですよ。4丁あるので、今回のロケを記念して各自にプレゼントと言うことでした。ここも放送時はカットされていますけどね。

 まずはおさらいです。あくまでも、今回の999特番は、テレビ版「銀河鉄道999」がメインですので、テレビ版の設定で行きましょうと私が提案して、了承されました。ですので、下記の番号がテレビ版の戦士の銃の持ち主となります。

No.1 大山トチロー No.2 クイーン・エメラルダス
No.3 キャプテン・ハーロック No.4 星野鉄郎

 次が、誰が頂くかと言うことですが、今回、唯一女性のシアンさんがいますので、2番のエメラルダスの戦士の銃が確定。あとはどうこじつけるかですが、最終回に車掌さんが鉄郎さんの手錠を破壊するため、鉄郎さんの戦士の銃を使うシーンがあります。という、こじつけで私が4番の星野鉄郎の戦士の銃を頂きました。あとは、もりむらさんとsuuさんですが、戦士の銃の製作者がトチローなので、1番はそのままレゴの戦士の銃製作者suuさんに、残りの3番ハーロックの戦士の銃は、もりむらさんに渡りました。
 レゴで出来ているんですよ。今回は壊さないので接着剤で固定されていますが、壊れやすいモノなので、どうやって持って帰るかが課題でしたが、後日、制作スタッフから宅急便で送られてくるということで、写真の銃が4番の戦士の銃です。

 収録そのものは、17時まで行い、その間は居酒屋さんは貸し切り状態。夕方から通常営業になるので、お休みだったこともあり家族連れで待っている方もいました。バタバタと撤収され、私らも店外へ出てスタッフを待っておりました。お宝の返却がありますからね。私の場合、モノが大きいので駐車場まで運んでもらいました。

 今回の収録ロケは、大変な準備と労力がかかっていましたね。私らが想像していた以上に。この手の番組制作は、簡単な事前打ち合わせをして台本無しで進めるというのがビックリでした。ある程度、台本みたいなものがあって、それを元にして進めているんだと思いましたが、私らがしゃべることは、話のお題目は与えられていましたが、話の中身は全くのアドリブです。だから、座談会を仕切るディレクターも司会の高市アナも大変だったと思いますが、編集された放送では、そんな感じは全く見せていないのですがね。内部事情を知って放送を見ると、改めて番組制作に関わるスタッフ、アナウンサーは凄いなと思いました。
 最初はテレビ出演なんて考えていなくて、資料提供や情報提供的な立場で、番組制作に協力するという想定だったのですが、なんだかんだテレビ出演と言うことで番組制作に協力する形になりました。始めての体験でしたがスタッフの方々も、かなり気を配っていただき、また楽しい雰囲気の収録で貴重な体験が出来ました。テレビ放送を見ても、8月11日の放送を見たら、不安と楽しみが交差して見ておりましたが、なんだかんだ上手く編集されていおり、放送後は何か力が抜けてしまいました。
 見る人が見たら、よくオフ会で会ったりする身内ばかりなメンバーの座談会なんですが、純粋に「銀河鉄道999」の話が出来て、テレビ収録というなかなか体験できないことが体験できました。なんでもそうですが、「継続は力成り」ですね。10年以上、更新しながら運営続けていたのもそうだったと思うし、私なりにこだわって作り続けたというのが、今回の貴重な体験になったのかなぁと思います。こうやって継続ができているのも、当社を訪れるお客様のおかげでもあります。感謝ですね。

で、最後に一言だけ・・・

 放映時は、鉄道好きな999ファンという紹介をされましたが、「私は鉄道ファンじゃないよ〜。鉄道職員だから諸事情を知っているだけで、全く他の鉄道の車両や知識は無いですよ〜。」

 以上です。

備考
銀河鉄道株式会社 様式4.1

 




 

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