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注:「***」の部分は聞き取れないセリフ

 

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スリーナイン
それは未完成な青春の象徴。若者に訪れる青春の旅立ち。
今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る。
今一度、万感の想いを込めて汽車が行く。
銀河鉄道999
それは旅人に捧げる詩(うた)、それは少年の胸の内を走る列車・・・

 
(戦闘中)
パルチザン 「包囲されたぞ! 血路を開くんだ!」
パルチザン 「限りある命のために戦え!生きとし生きる者の未来のために!」
 

動乱の時が来た。
廃墟と化したメガロポリスにいくすじもの光芒が走る。
それは機械化兵士軍と追いつめられたパルチザンたちとの激しい闘いの火花であった・・・

 
老パルチザン 「どうした、若いの!」
鉄郎 「もう歩けない・・・俺に構わず先に行って下さい。」
老パルチザン 「なにぃ!生きたかったら命のある限り歩け!生き続けたかったら命ある限り戦え!気力を失った男は死ぬぞ!」
 
(ベースキャンプ)
パルチザンA 「S22中隊は全滅したらしいぞ・・・」
パルチザンB 「あぁ、この地区で生き残ったのは俺達だけらしいな。どうなるんだ、この先?」
パルチザンC 「戦って死ぬだけさ。ただそれだけのことさ・・・」
 

ボォ・・・・・

 
鉄郎 「あっ、スリーナイン!」
パルチザンA 「寝ぼけたのか?鉄郎」
パルチザンB 「銀河鉄道か。ここんとこずっと以前から動いていないんだ。死んじまったのもおんなじさ・・・」
パルチザンC 「しかし、懐かしいなぁ、あのころが・・・」
老パルチザン 「夢さ。若い頃のことは、後になってみりゃ、みんな夢みたいなもんだ。喜んで悲しんで思い出だけが残って・・・」
 

プロメシューム!プロメシューム!

 
鉄郎 「プロメシュームは死んだんだ!機械化母星は宇宙から消えたんだ!」
老パルチザン 「落ち着け若いの!いいからほっとくんだ!」
鉄郎 「やめさせてやる!」
パルチザンA 「よせ!」
パルチザンB 「やめろ!」
パルチザンA 「馬鹿野郎!狙撃兵の的になりたいのか!」
鉄郎 「放せ!放せったら!」
   
(銃撃音)
パルチザンA 「ふぅ、危ないとこだったぜ」
パルチザンB 「だいぶ、まいってるようだな・・・」
パルチザンC 「無理もないさ、こう負けが続くと誰だって自分が追いつめられた、どぶネズミの様な気になるのさ。」
老パルチザン 「さぁさぁ、コーヒーでも飲め、鉄郎」
鉄郎 「俺、確かにプロメシュームが死ぬのを見た。機械化母星が砕け散るところをこの目で見た・・・!」
老パルチザン 「そうか、そうか。」
鉄郎 「ウソじゃないったら!俺、本当に・・・」
 

この世を支配する、永遠の命。
この世を治めるのは、永遠の命の宿る不滅の機械の体のみ

プロメシューム!プロメシューム!

 
鉄郎 「あの声はプロメシューム!」
 

限りある命など空しいもの。
我らが築くは未来永劫終わることの無い、永遠の命に支えられた永遠の機械化世界

 
パルチザン 「じいさん!誰かこっちへ来るぞ!」
老パルチザン 「なにぃ!?」
   
老パルチザン 「お前は向こうに回れ。合図するまで撃つなよ。・・・止まれ!」
メッセンジャー 「撃つなぁ!味方だ!メッセージを持ってきた!
パルチザンA 「おおっ、確かに人間だ!」
老パルチザン 「メッセージと言ったな?」
メッセンジャー 「ここに星野鉄郎はいるか?」
鉄郎 「あっ、はい」
メッセンジャー 「お前がそうかぁ、随分探したぞ・・・」
老パルチザン 「危ない!伏せろ!!」
パルチザンA 「狙撃兵が・・・」
メッセンジャー 「うわぁ」
鉄郎 「おい!大丈夫か?」
メッセンジャー 「こ・・・これをお前に・・・」
鉄郎 「メッセージカード?」
メッセンジャー 「確かに・・・渡したぞ・・・!」
鉄郎 「しっかり!」
鉄郎 「僕にメッセージを届けるために、こんなことになってしまって・・・」
老パルチザン 「ちゃんと届けられたんだから本望だろう。大地と共に安らかに眠ってくれ・・・」
鉄郎 (一体、このメッセージカードには何が入っているんだ?・・・聴いてみよう)
 

私はメーテル。鉄郎、999に乗りなさい・・・

 
鉄郎 「メーテル!!」
 

私はメーテル。鉄郎、999に乗りなさい・・・

 
老パルチザン 「若いの!」
パルチザンB 「しかし、999は間違いなく来てるんだろうな!?」
パルチザンC 「駅も街も全て奴らに抑えられてるぞ。それでも行くのか?」
鉄郎 「行く!!」
 
老パルチザン 「ハハハハハ・・・若いってのはいいもんだ。どんなに小さな希望にも、自分の全てを賭けることが出来るからなぁ」
  「みんな!わしらの倅(せがれ)が行くと言うんだ!行かせてやろうじゃないか!!」
パルチザンA 「いいとも!」
パルチザンC 「よぉし!」
パルチザンB 「よし、頑張れ!」
パルチザンC 「頑張れ!」
鉄郎 「ありがとう!」
 
パルチザンA 「走れ!急ぐんだ!」
(銃撃音)
パルチザンA 「うおぉ・・・がはっ」
鉄郎 「はっ!大丈夫?」
パルチザンB 「鉄郎!立ち止まるな、来い!」
鉄郎 「だけど・・・」
パルチザンA 「お前は若い、未来がある、しっかりやれよ」
鉄郎 「うん」
 
(銃撃音、破壊音)
パルチザンB 「・・・し・・・しまったぁ、 あ、後を・・・あ、後を頼むぞぉ・・・」
パルチザンC 「よしわかった!行くぞ!」
 
(銃撃音)
パルチザンC 「うぉ!う・・・う・・・倅(せがれ)よ、くじけるなよ・・・ちくしょう!」
鉄郎 「はっ!」
老パルチザン 「鉄郎!奴らはわしが引き受ける。早く行け!」
鉄郎 「でも・・・」
老パルチザン 「行け鉄郎!こんなところで死にたいのか!!」
 

鉄郎の目に熱い涙があふれた。
歯を食いしばり、残る心を振り切って、鉄郎は階段を駆け上がった。

 
老パルチザン 「振り返るな!行け!」
鉄郎 「・・・・」
老パルチザン 「嘆くな。わしらは死ぬが滅びるわけじゃない。お前達、若い者がわしらの未来を受け継いでくれるじゃないか。全てを踏み越えて、人間の未来を作れ!それがお前の務めだ。・・・死ぬな!・・・負けるなよ。たった独りのわしらの倅(せがれ)よ。未来を頼んだぞ!!」
 

ボォ・・・・・

 
鉄郎 「999!」
 

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聞き取り協力 ochibokeさん

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