列車の発車、停車の動作が追加されます。 |
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ただ単に「止める/走る」なだけなら、模型の操作を行う「パワーユニット」(コントローラーだと考えて下さい)に、列車の速度を調節するツマミは必要無いはずです。駅を静かに滑り出す列車の「加速」の再現や逆に列車が駅に差し掛かる前の減速操作、ホームに自然に(急ブレーキ停車でなく)減速しつつピタリと止める・・・
もしくは、快速・特急と想定し、駅を軽く徐行しつつ通過する等、実車に基づいた運転へとイメージが膨らみます。 |
ポイントの切り替えで2つの列車を個別に走らせられます。 |
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単線(地方の路線等に良く見られる、線路が一線しかない路線のこと)では、上りの列車と下りの列車の「すれ違い」は、主に駅や信号所等の線路が二股(二線)になっている箇所で行われます。これを模型に再現することで、2つの列車を走らせて楽しむことが出来ます。一方の列車を駅に停車させ、ポイントを切り替えると、もう一方の列車が駅を発車し、エンドレスを一周して元の駅に戻ってきたら、今度は再びポイントを切り替えて、初めに操作していた方の列車を発車させる・・・
これだけでも大分運転に変化が持たせられ、また、運転の楽しさも実感出来ると思います。 |
ここまで来ると「停車時間」などにも拘りたいですね。 |
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仮に、2つの列車の一方を特急電車、もう一方を普通客車列車と仮定しましょう。
特急は“急ぎ旅”状態ですので、暫く止まってあわただしく発車するという感じ、駅への停車時間も短く、発車時の加速もスピーディー、巡航速度もやや早めで運転。
対して普通客車列車はのんびりさを醸し出すために、やや巡航速度を遅めにし、駅ではもっぱら「停まり役」で特急に待たされるか、追い越されるというシチュエーション。特急を何周か連続運転して、その間普通列車を駅に停めっぱなしにしておけば停車時間の「長さ」も再現出来ます。 |
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と、運転に幅が生まれ、その分、走らせて遊ぶ楽しさも倍増すること請け合いです。
つまり、限られたスペースの中でも、レールを自由に敷設出来るサイズのNゲージは「走らせてナンボ」、走行させる事にこそ意義のある鉄道模型ということが出来るのでは無いでしょうか。
他の大型ゲージが“車輛の精密さ”から来る「圧倒的な存在感」で魅力を出しているのに対し、Nゲージはむしろその逆にディテール(車輛の外観の形状や機器の形状を指して云う)は、そこそこに留め、その代わりパワフルで耐久力のある動力ユニットを搭載し、走らせる楽しみを重視する事で、サイズの小ささから来る「存在感の無さ」をカバーしていると云えます。
とはいえ、最近ではプラスチック成形技術等の向上により、より実車に近いディテールを再現したNゲージが登場して来ていますし、決して大型模型に引けをらないレベルまで車輛自体の精密度も向上しています。
皆さんも、999を入手されましたら、「棚に飾っとけばいいや」ではなく“走らせる”事を是非考えて見て下さい。
そこからNゲージの世界が広がって行くはずですから・・・・ |
車掌: |
「そりゃ〜走らせてみたいけど、何を使って走らせりゃ良いんだか・・」 |
原田: |
「えーと、それなら先ずは線路を・・・・」 |
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