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銀河鉄道株式会社 地球本社

メガロポリス総合研究所

Megaropolice Research InstituteCo.,Ltd.

青が散るさん管理人の「メガロポリス総合研究所」が閉鎖に伴い、当社がレポートを引き継ぐことになりました。青が散るさんがまとめた貴重なレポートを保管しています。



014 全ては計画-2

−ドクロのペンダントの意味−

 
 星野鉄郎の持っているドクロのペンダントは、母親である星野加奈江の形見である。中には加奈江の写真が入っている。黒騎士ファウストの持っていたドクロのペンダントには、幼い息子鉄郎を抱いた妻加奈江の写真が入っている。
劇場版『銀河鉄道999』(1979年公開)の冒頭別バージョンである『導入部B案』においても、次のようにミーメがドクロのペンダントを持っていることがわかる。
 99番ホームと矢印の出たエレベーターでメーテルと鉄郎、上へ上へと昇ってゆく。さまざまな星へ行く旅人たちが上り下りのエスカレーターですれちがってゆく。
 ときどき異星人とおぼしき異形の人間たちも混じっている。ミーメがトリさんを肩にすれちがって降りてゆく。
 鉄郎とミーメ、ふと目があう。
 鉄郎、ミーメの胸に光のドクロのペンダントを見てドキリとする。母の形見とよく似ているのだ。
メーテル「どうしたの?」
鉄郎「なんでもないよ」
メーテル「あなたもいろいろな星でいろいろな人と出会うことになるわ。心やすまる時もあれば腹のたつことある……」
 ミーメの肩のトリさんが飛んで来て、鉄郎の肩にとまり、くわえていた赤い花を鉄郎の手に落としてゆく。
鉄郎「なんていいにおいなんだ」
 ミーメ、トリさんを肩に会釈して降りてゆく。
 鉄郎はペンダントを握りしめながらじっと見送る。
(『銀河鉄道999設定資料集 週刊少年キング増刊号10月28日号』少年画報社、1979年、89頁)
 そして、『わが青春のアルカディア』に登場するマーヤもドクロのペンダントを持っていた。このドクロのペンダントには、どんな意味があるのだろうか。

 松本零士は、次のように語っている。
 これは、同志の紋章です。ハーロック一族と、それをめぐってきた同志たちのしるしですね。切っても切れない縁のある人たちが、みんな身につけています。ですから、ハーロックだけでなく、トチローやエメラルダス、メーテルも持っています。
(『アニメディア』1982年7月号、学習研究社、13頁) 
 ドクロのペンダントは、同志の証だったのである。
 では、いったい何の同志なのだろうか。ドクロのペンダントが初めて登場した作品である劇場版『銀河鉄道999』(1979年公開)の構成メモにおいて、メーテルは鉄郎に次のように語っている。
メーテル 「私はあなたのお母さんの若い時の体をうつしたの……機械でなく生きた体を……あなたのお母さんそのもの……心のほかはあなたのお母さんの若い時、そのもの……」
メーテル「こうやってもらった体のひとつが年をとれば、またひとつ別の体へのりかへて……果てしない時間の中を旅して来たの……」
鉄郎「それで母さんに似てるのか!!」
メーテル「もともとは、みんな反機械化派の同志なの」
 メーテルもドクロのペンダントを見せる。
(『銀河鉄道999設定資料集 週刊少年キング増刊号10月28日号』少年画報社、1979年、83頁)
 反機械化派とは、全生命体、人間を含む生きとし生けるもの総てを機械の体にしようとする機械化派の機械化を防ぐために、ドクター・バンを指導者として自然の節理にしたがって年老いて死や、自由な人間の世界、生物の世界を取り戻そうとする組織である。
(参考文献『アニメ画集 銀河鉄道999 PART7 週間少年キング夏休み大増刊増刊9月15日号』少年画報社、1979年、32頁)
 よって、ドクロのペンダントは、反機械化派の証と推測できる。もちろん、松本零士のコメントからするともっと広義的ではあると思われるが、ほんの一時期にドクロのペンダントは反機械化派の象徴だったと思われる。

 さらに詳しいことが、構成メモからさらに進んだ段階のシナリオ準備稿を使用した小説版に載っていた。小説の中でメーテルは鉄郎に次のように言っている。
「でも、機械の体じゃないから、私は年をとって行く……ある程度の年月がたったら、母は、また私の心をべつの体に移すつもりでいたわ……。
 私はそれが耐えられなかった。
 ちがう顔、ちがう体で、果てしない時間の流れを旅するなんて……いや!
 そう思いながら、私は地球であなたのお母さんに会った……。
鉄郎。
 あなたのお母さんも、私たちの同志だったのよ。ほら。」
 メーテルが胸もとをまさぐると、どくろのペンダントがあらわれた。
「これは、機械化世界に反対する人たちのしるしなの。
女王は、あなたのお母さんが、金ほしさだけで細胞を売りわたしたと思っていたけど、実はそのあいだに、将来のメーテル星破壊計画まで、くわしく相談を重ねていたわけ……。
 ハーロックやエメラルダス、ミーメたちとも、いつの間にか顔なじみになったわ。長い長い時間をかけて、作りあげたプランだったの……お母さんが、機械伯爵に撃たれたのはかえすがえすも残念だったけど……。」
 メーテルの話はおわった。
「そうか……母さんまで……。」
 知らなかった!
 では自分は、期せずして母さんの遺志を継ぐことになったのか。
(『小説 銀河鉄道999 ジュニア版 後編』少年画報社、1979年、172〜173頁)
 そうして、計画通りに反機械化派の計画は始まった。機械化派を倒すために。「計画通りに計画が始まった」と言う意味はおかしいようで実はそうでもないのである。
 

MRI

 

015 全ては計画-3

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