| 006 メーテルの過去-2 |
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−ラーメタル星と遊星ラーメタル−
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『銀河鉄道999』と『1000年女王』、2つの物語を結ぶ星「ラーメタル星」。
はたして、この2つ物語に登場するラーメタル星は、同じ星なのだろうか?
1981年の夏、劇場版『さよなら銀河鉄道999』公開時に松本零士は次のように語った。 |
「やはりメーテルの生まれ故郷のラーメタルですね。これは『1000年女王』にも出て来ますけれど、その星が出て来たり……」。
(『OUT』1981年9月号、みのり書房、44頁) |
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| 1981年の秋にも松本零士は、 |
「たとえばメーテルの故郷ラーメタルは、2万年前には、太陽系に飛来した遊星ラーメタル―つまり、弥生の出身地なんですよ。」
(『アニメディア』1981年10月号、学習研究社、10頁) |
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| と語った。 |
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| このラーメタルの設定に関してだけは一貫してその後も変更が無いのである。1982年に入り、劇場版『1000年女王』公開時になっても、松本零士は雑誌インタビューに次のように語っている。 |
松本 「いや。始めは鉄郎には直接の関係はありませんよ。関係があるとすれば、やはりプロメシューム・メーテルの線というところですね。」
― とすると、弥生と始めの関係というのはどうなるのだろうか。ふたつの血統は、いつつながるのか?そして、ラーメタル星は『999』に登場したラーメタル星と同一なのか?
松本 「それは同じ星です。」
(『アニメディア』1982年3月号、学習研究社、10頁) |
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では、『1000年女王』に登場した遊星ラーメタルは、どうやって惑星ヘビーメルダーの衛生なり劇場版『さよなら銀河鉄道999』に登場したのだろうか?
その答えは、松本零士が劇場版『1000年女王』公開後の雑誌インタビューに語っていた。 |
― 「ラストのほうに出てきた、二つの銀河がぶつかりあうというところ、あそこは、ラー、暗黒太陽ラーとそれから、その後のラーメタルというのは、どういう風になっているんですか?」
松本 「ウン、あれはぶっちがいのところをもう少し正確に見せるべきだったんだけどね、尺数の問題ではしょったから、やや中途半パになった。これはあきらかに欠点だと思うんだが。ラーメタルはそのままひきずられていって、アンドロメダと地球との中間あたりで、ほうり出されて、今度はヘビーメルダー「999」のあれが巡ってる太陽の重力にとらえられて同じような1000年軌道の楕円軌道にのってしまう。そういう設定になっているんです。だから、ラーメタルは「999」のラーメタルと同じです。ただ、時間が違うだけで、大分あとのラーメタルが「999」に出てるわけです」。
(『マイアニメ』1982年5月号、秋田書店、122頁) |
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やはり、『銀河鉄道999』と『1000年女王』に登場するラーメタルは、共通の星だったのである。
1000年女王(地球名=雪野弥生・ラーメタル名=ラー・アンドロメダ・プロメシュームU世)とプロメシューム、そしてメーテルは皆ラーメタル人である。
では、ここで少しラーメタル人について理解を深めてみたい。
次の劇場版『1000年女王』公開時における雑誌インタビューよって、松本零士はラーメタル人のことを次のように説明している。 |
『1000年女王』の第一の謎は、ラーメタル星だ。千年に一度、地球に接近して、再び闇の中に帰っていったラーメタル星が、なぜ今度に限って地球侵略を計ったのか。
(中略)
― 「ラーメタル人とは。」
松本 「この星の住民です。ラーメタル星が、太陽の熱を受けられない時期には地下で冬眠状態にあります」。
― 「それで、つかの間の目覚めと……」。
松本 「そうです。千年に一度目覚めるだけの、はかない生命体です。しかし、そのかわり、長い寿命を持っています」。
― 「セミのような感じですね」。
松本 「そうですね。それだからこそ、冬眠をしないで生きていける地球に手を伸ばすわけです」。
(『アニメディア』1982年3月号、学習研究社、12頁) |
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| さて、1000年女王の任務についても確認しておく。 |
何百万年も前から、ラーメタル星は1000年周期の軌道を描き、太陽の周囲をめぐってきた。そして、地球に近づくたびに、そこに住む人類を指導しようと、1000年女王を送りこんできた。
(別冊近代映画『映画1000年女王』近代映画社、1982年、58頁) |
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| では、なぜラーメタル人は、地球に1000年女王を派遣し人類を指導してきたのだろうか?実は、そこには松本零士が考る、次のような人類のルーツが絡んでいたのである。 |
松本 「ぼくが『1000年女王』で描きたいのは、自然とか人間とは、宇宙でもこんなにやさしいものなのですよということです」。
― そのテーマを詳しく紹介するには、『1000年女王』に登場する生物、マユにふれなければならない。それは、地下空洞で始めが出会った小さな、白い、そしてやさしい生命であった。
松本 「マユというのは、人間の原型なんですね、ところが、人類の歴史は、戦いの連続という形で進行してきたわけです。実は、マユを人間という形に変えて、血のにおいのする生物にしてしまったのはラーメタル人なんです。だからこそ、歴代の1000年女王たちは、彼らを見守り、治めてきたのですね」。
昔―はるかな太古に生まれた人類は、宇宙でいちばんやさしいといわれるマユから変化した。その変化が、肉体だけでなく心にもおよんだ時、ラーメタル人は1000年女王を地球に派遣したのだ。
松本 「そういったマユと人類、1000年女王と地球を描く中で自然への思いやりをうったえていく物語です」。
(『アニメディア』1982年3月号、学習研究社、8頁) |
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| しかし、ラーメタル人は、なぜ今度に限って地球侵略を計ったのか。それについては、劇場版『1000年女王』で語られているが、もう一度確認をしておく。 |
1999年の接近は違っていた。太陽系外を公転する暗黒太陽ラーの引力に引かれるラーメタルは、今度の旅を最後に、太陽系からも銀河系からも離れ、永遠ともいえる暗黒の旅へと出ていくのだ。それは、銀河系に接近しつつある、もうひとつの銀河系が、ラーを引きよせたためであった。
(別冊近代映画『映画1000年女王』近代映画社、1982年、58頁) |
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| そして、劇場版『1000年女王』公開の翌年1983年、TV版『無限軌道SSX』の終了を最後に以降、松本アニメの世界は長い充電期間に突入してしまうのである。 |
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MRI
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007 メーテルの過去-3
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