銀河鉄道営業局 | |
日本舞踊 新作日本舞踊公演 第5回日本舞踊 未来座=才=「銀河鉄道999」 |
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2022年・国立劇場小劇場
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2022年6月3日(金)〜5日(日)に国立劇場小劇場で公演された日本舞踊 新作日本舞踊公演第5回日本舞踊未来座=才=「銀河鉄道999」を紹介します。 | |
作品概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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日本舞踊「銀河鉄道999」あらすじ | |
【一幕】 | |
銀河超特急999号 | 銀河超特急999号による宇宙散策ツアーが話題となっている平和な未来の時代。 このツアーが人気の理由は、宇宙散策よりもその旅路の中で車掌が話す特別な物語にあった。今日もその物語を聞くために銀河超特急999号は大勢の乗客で賑わっていた。宇宙へ旅立つ銀河超特急999号で、車掌がその物語を語り始める。 |
人間と機械化人間 | 死の恐れのない「永遠の命」を得ること、それは人々にとって長きにわたっての願いであった。そして、機械化人間になることで「永遠の命」をかなえることができる時代がこの物語の舞台である。 その時代、機械化人間になることが人々の憧れであったが、機械化人間になることで心を病む者も多くいた。心が壊れた機械化人間の一部には、人を殺めて剥製にする「人間狩り」という残酷な行為を楽しむ者も現れる。宇宙全域で残虐な機械化人間とそれに抵抗する人間たちとの戦いが繰り返されていた。 |
鉄郎とメーテルとの出会い | 鉄郎の父親は幼い頃に宇宙へと旅立っていた。母親と二人で暮らす中で、機械化人間と戦う老パルチザンたちと出会う。貧しい生活を送りながらも、鉄郎は人々から愛情を受け、明るく真っすぐな心を持つ少年へと成長する。 ひと時の穏やかな時を過ごす鉄郎たちに機械伯爵たちによる人間狩りの魔の手が迫る。鉄郎をかばい銃弾に倒れた母親は、パルチザンたちに鉄郎を連れて逃げるように言い残し絶命する。怒りに震え機械伯爵を追うものの、あまりにも無力なため殺されそうになる鉄郎を救ったのは、命を賭して戦うパルチザンたちであった。機械伯爵は宇宙へと逃亡し、悲しみに呆然とする鉄郎の前に謎の美女メーテルが現れる。メーテルは鉄郎に999号に乗るように告げ、パスを渡す。鉄郎は母や仲間の仇を討つため、そして自身も機械化人間となり永遠の命を手に入れるため、メーテルとともに宇宙へと旅立つ。 |
機械伯爵との闘い | 希望に満ちた999号の旅、鉄郎は999号のウエイトレスとして働く機械化人間のクレアとメタルメナと出会う。999号での出会いをはじめ、様々な惑星で、様々な人々に出会い、少しずつ成長していく鉄郎。その姿をメーテル優しく見守り、二人の絆は徐々に強くなっていった。そして、999号は機械伯爵の居城「時間城」がある惑星に到着する。仇を討つため、戦いへの飛び出す鉄郎だが、大勢の機械兵士に囲まれ危機に陥る。そこへ偶然にも現れたのは宇宙海賊のキャプテン・ハーロックとクイーン・エメラルダス。二人は鉄郎の危機を救い、そこへ鉄郎の後を追うメーテルも現れる。宇宙の平和を願う四人の若者たちがここに集まった。 ハーロックは鉄郎に同志の連帯を感じ、亡き友トチローから「次なる戦士へ渡してくれ」と託されたコスモサーベルを鉄郎へと渡す。そのサーベルを手にし、鉄郎は再び機械伯爵へと向かう。ハーロックとエメラルダスの加勢により、鉄郎はついに機械伯爵と対峙する。劣勢を強いられる鉄郎だったが、機械伯爵によって剥製にされた鉄郎の母が機械伯爵の動きを止める。その隙をついて鉄郎の刃が機械伯爵を貫き、見事仇を討つのだった。 |
鉄郎の誓い | 仇を討った鉄郎だがその心は悔しさと悲しみにあふれていた。それは自分と同じ様に機械化人間に親を殺された子どもたちの悔しさ、心が壊れてしまう機械化人間たちへの想い、人間と機械化人間が争うことへの悲しみであった。人間としての本当の幸せの意味に気づき始めた鉄郎は、機械化人間による全宇宙の支配をたくらむ女王プロメシュームを討つことを誓う。 ハーロックとエメラルダスは鉄郎との再会を約束し、宇宙へと旅立つ。鉄郎とメーテルも999号に乗り新たな旅が始まる。その鉄郎を遠くから見つめる一人の黒騎士がいた。不吉な予感を漂わせながら、鉄郎とメーテルの旅は続くのであった。 |
【二幕】 | |
クレアとメタルメナの想い | 新たな誓いを立てた鉄郎を乗せ再び走り出した。その誓いを聞いたクレアとメタルメナはそれぞれに鉄郎に対する想いを抱いていた。クレアは機械化人間となったことを後悔し、いつしか生身の人間の体に戻り鉄郎と生きていきたいと願っていた。そしてメタルメナは美しい機械化人間となったからこそ鉄郎のそばにいることができる、だから今よりももっと美しい機械の体を手に入れたいと願っていた。メタルメナの気持ちを知った鉄郎は、メタルメナともクレアとも、機械化人間だろうが生身の人間だろうが、二人には美しい心があるから自分は友となったのだと伝える。 鉄郎の本当の想いにメタルメナは初めて心を開き、クレアは鉄郎にさらに惹かれ、三人の間には、生身の人間と機械化人間を超えて絆が生まれたのであった。 |
戦士ミャウダーとの友情 | 999号は戦乱が激化している惑星ラーメタルに停車する。機械化兵士に追われる人々を助けるべく戦う鉄郎。その鉄郎に背後から銃口が向けられたその時、疾風のごとく現れた戦士が鉄郎の危機を救う。その戦士の名はミャウダー、二人の若者は唯一無二の友となった。二刀流の戦士のミャウダーは、鉄郎に二刀流の剣術を伝える。 やがて999号発車の汽笛が聞こえる中、鉄郎はミャウダーから友情の証として父と母の形見のペンダントを受け取る。ペンダントを開けると流れてきたのは「戦士の謳」であった。地球にいたこと幾度となく聞いた曲であり、鉄郎にとっては母との思い出の曲でもあった。ミャウダーも同じ曲を聴いて育っていたのだ。鉄郎が母との思い出にふける中、発車を告げる汽笛が再び鳴り響く。 |
黒騎士現る | そこへ機械化兵士たちが鉄郎たちに襲いかかる。ミャウダーは仲間たちと共に鉄郎を999号まで無事におくり届けようと戦う。鉄郎たちはやっとの思いで999号の近くまでたどり着くが、突如現れた大きな黒い影がミャウダーの仲間たちをなぎ倒す。その黒い影こそ、機械化帝国の黒騎士であった。圧倒的な強さの黒騎士に苦戦する鉄郎とミャウダー。刻一刻と迫る999号の発車時刻。鉄郎を999号へ向かわせるため黒騎士に立ち向かうミャウダーをなぎ払い黒騎士は鉄郎に迫る。動き出す999号から延びるメーテルと車掌の手をつかむ鉄郎。そこへクレアとメタルメナが999号から飛び降り、黒騎士へ飛びつく。瀕死のミャウダーも黒騎士に飛びつき、三人の力で黒騎士を999号から遠ざける。そしてついには強靭な黒騎士を止めるためにクレアとメタルメナは自爆するのだった。 |
メーテルの告白 | 一度に三人もの友を失い底知れぬ悲しみにくれながらも、女王プロメシュームを倒し争いのない平和な世界をつくりだす決意をよりいっそうに強くする鉄郎。その姿を見たメーテルが鉄郎に語りだす。自分は女王プロメシュームの娘であること、そして母の暴走を止めるため心の強い同志を探していたことを打ち明け、鉄郎に共に母を止めて欲しいと願う。鉄郎は驚きながらもメーテルの真剣な眼差しに共に戦うことを約束する。走る999号と並走するようにハーロックとエメラルダスも現れ、四人の若者が再び結集した。 |
黒騎士とハーロック | 惑星メーテルに到着した鉄郎たちは女王プロメシュームを倒すべく戦いを始める。そこへ姿を現したのは死んだはずの黒騎士であった。友が命を懸けて倒したはずの黒騎士を目の前にし、怒りにまかせて攻撃する鉄郎であったが、激情にかられた攻撃は友情の証のペンダントが落ち「戦士の謳」が鳴り響く。その音色を聞いた鉄郎は冷静さを取り戻す。 戦いのさなか、ハーロックhあ黒騎士に笛を渡す。実は人間だった時の黒騎士とハーロックは、共に宇宙という大海原を駆け巡った仲間であった。とある戦いで命落とした黒騎士はプロメシュームに機械化人間にされることで命を救われ、今はプロメシュームに仕えているのであった。 人間だったころの黒騎士はハーロックの渡したその笛で「戦士の謳」を奏でていた。「戦士の謳」は黒騎士が幼い我が子に聴かせるため作った曲であり、その我が子こそ、鉄郎であったのだ。 |
鉄郎と黒騎士の一騎打ち | 黒騎士は鉄郎を我が子と知りながらも運命に逆らえず戦っていた。黒騎士はハーロックに我が子との最後の戦いを見届けてほしいと伝え、笛を返すと、修羅のごとく鉄郎へ向かっていった。鉄郎と黒騎士の戦いが始まった。激しい戦いが繰り広げられる中、鉄郎を支え死んでいった仲間たちが現れる。共に戦った仲間たちの気配を感じた鉄郎は死力を尽くし、ついに黒騎士を倒す。 |
女王プロメシュームの死と脱出 | 力尽きた鉄郎に次はプロメシュームが襲いかかる。メーテルは母であるプロメシュームを止めるため、鉄郎のサーベルを手にする。その姿を見た鉄郎は最後の力を振り絞りサーベルをメーテルから取り上げ、プロメシュームを倒す。鉄郎はメーテルに母を殺させたくなかったのだ。メーテルは一瞬の出来事に茫然としていた。 女王プロメシュームの死により惑星メーテルは崩壊を始める。我に返ったメーテルは人々に999号に乗る様に誘う。生身の人間、機械化人間、全ての命ある者を救うために。999号は惑星崩壊寸前のところで脱出に成功する。 |
別れと旅立ち | 四人の若者の別れが近づいてきた。ハーロックは鉄郎に受け継がれる想いを託す。ハーロックとエメラルダスは未だ続く戦乱を治めるために旅立った。メーテルは母プロメシュームが生み出した宇宙の綻びを直すためにすぐに旅立たなくてはならなかった。それは娘であるメーテルにしか成しえないことであった。鉄郎は残してきた仲間のため、平和な星にするために地球へ戻る決意をする。鉄郎とメーテルはお互いの想いを胸に、それぞれの道へと歩み始めるのであった・・・ |
スタッフ | |
原作 | 松本零士 |
脚本 | 藤間仁凰 |
構成・演出 ・ 制作 | 日本舞踊「銀河鉄道999」プロジェクトチーム |
振付 | 市山松扇、花柳源九郎、藤間眞白 |
音楽 | 麻吉文 |
琵琶・作曲・語り | 田原順子 |
弾語り | 藤高理恵子 ほか |
舞台監督 | 川上大二郎 |
美術 | 豊住ゆかり(国立劇場) |
照明 | 品治尚貴 |
音響 | 白石安紀 |
ヘアメイク・ 衣裳アドバイザー |
紅緒 |
大道具 | 金井大道具株式会社 |
衣裳 | 松竹衣裳株式会社 |
協力 | 東映アニメーション株式会社 |
制作 | 日本舞踊「銀河鉄道999」プロジェクトチーム |
(担当理事:吾妻徳穂、中村梅彌、花柳基、松本幸四郎、水木佑歌) | |
(担当委員:藤間仁凰、花ノ本寿、花柳寿々彦、坂東映司、藤蔭静寿) | |
主催 | 公益社団法人日本舞踊協会 |
イベント情報 | |||||||||||||||
「日本舞踊 銀河鉄道999」出演者アフタートーク | |||||||||||||||
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メディア情報 | |||
2022年05月25日 | 新聞記事 | “受け継がれる想い”を乗せて 第5回未来座=才(SAI)= 日本舞踊協会が新作公演「銀河鉄道999」 | |
2022年05月27日 | OKWAVE Stars | Vol.1085 松本幸四郎、藤間直三、花柳笹公(第5回日本舞踊 未来座=才(SAI)=日本舞踊『銀河鉄道999』について) | |
2022年06月03日 | ステージナタリー | 日本舞踊の底力を見せる、未来座「銀河鉄道999」出発 | |
ザ・テレビジョンYouTube「日本舞踊『銀河鉄道999』が幕開け! 鉄郎&メーテル&ハーロックが花道をかける 第5回日本舞踊未来座=才(SAI)=日本舞踊『銀河鉄道999』」公開ゲネプロより |
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